告白

昨日、同僚に降格してもいいから
エリアを出させてもらうと告白した。
その同僚は軽度の『抑鬱』という状態を克服した。
正確には、症状が出ていないというか
ストレスの原因が店舗から消えたことで
症状が出なくなったとでもいうのだろうか。
でも、降格もせずに
逃げもせずに頑張った彼には敬服する。
そのたくましさが羨ましい。


ボクの場合は、ここのエリアの長が原因だから
排除するわけにもいかない。
明後日の月曜日は会議だから何時間も一緒である。
気分が乗らない。
ボクは彼と違って逃げる方に決意をしている。
立ち向かいたい。
出来るものなら立ち向かい合いたい。
しかし、うまく言い切られてこっちが悪いという形でまとめられてしまう。
今まで何度も、何度もそうだった。
確かにこっちにも悪い点はある。
病院の先生はこう言った。


ちょっとしたボタンの掛け違い


これが、解消されずにストレスになっている。
「〜であるべきだ」「〜なんだ」
こういう言い方が多い上司。
以前いたエリアと違いこの上司にはこの上司のやり方がある。
それは理解している。
しかし、今の上司に合ったやり方がわからない。
言われた通りにやっているのに怒られる。ダメ出しの連続。
しまいには、深夜にでもダメ出しの電話がくる。
転勤当初、なんの説明もなしに頭ごなしに怒られていた。
「ここのエリアのやり方がわからないので最初に説明してください」
と言ったことがある。
返事は、「ないよ。どこも(どこのエリアも)一緒だから」
上司はそう言った。


違うじゃん。


実際は、全然同じじゃない。
上司の機嫌が悪いときにあたれば
朝からよくもまぁ、こんなに怒れるものだと思うくらいに怒る。


実は、過去に一緒に働いたことがある。
入社3年目の初めて店長代行になったとき。
異動する前の店舗では、今よりも遥かに労働条件が悪かったが
毎日午前様でも仕事が楽しかった。
こんなに厳しくても仕事ってこんなに楽しめるものなんだって思った。
この時期のボクは希望に満ち溢れ、そして輝いていたに違いない。
それを絶望の淵へ落とし込んだのが今の上司だ。
いまの上司が異動先の店長になった。
今と同じダメ出しの連続。
「オレは先ず、全て否定から入るから」
そう言われて否定される日々が続いた。
覚えた仕事の楽しみとやる気、自身は全てコイツに潰された。
同時に友人達の失踪、人間関係のもつれなどで
プライベートまでも振り回された。
そして、休日の度に上司から電話。
最初は、代行の自覚をつくるために電話してくるんだなと思っていた。


「マジックどこにある?」


この電話が来てからだ。
おかしい。
そう思うようになった。毎回休みの度に電話がかかり休んだ気にならなくなっていた。
マジックくらい店内のその辺にいるバイトに聴けば済むこと。
仕事を辞めたくなった。
きっと、この時期に病院に行っていたら「抑鬱」と診断されたことだろう。
でも、3ヶ月で違う店舗に出された。
この時期のボクは、追い出されたことで助かった。


そしてお互いに顔を合わすことなく出世をした。
しかし、ヤツが東北に転勤してきた。
同僚が「抑鬱」になったころ、このエリアでヤツが問題を起こした。
ボクは違うエリアにいたのでよくわからないが
部長が介入してとりあえず解決したらしい。
そのこともあって同僚の「抑鬱」は良くなった。


このエリアの店長方はもう2年くらいヤツと仕事している。
自分はまだ4ヶ月。ボクは、弱い。もう音をあげている。
そんな負い目がある。だから相談出来なかった。
しかし、病気は進行している。


ちなみにもうひとつ、上司を拒絶してしまう出来事があった。
追い出された先の店舗の店長は仕事は出来なかったがとてもいい人だった。
その人はもう、この世にいない。
なぜならば、ヤツが追い詰めたせいで


自  殺  し  た  か  ら