遠い夜明け・・・

気分にバラつきが出始めました。
朝からノッてたりテンションが低かったり。
確実に病んでるみたいだ。


初めての心療内科について書きます。


行く前は緊張していた。かなり。
怖いイメージと精神病に対する偏見もなかったわけでもない。
だから実家に帰省したときに彼女に付き添ってもらうつもりでもいた。
でも、でも、

『今現在の自分の状態を知りたい。』


このまともなときの自分の思いが行動させた。
受付のため中に入ると思っていたよりも混んでいた。
特定の人だけが来るところと思っていたために
待合室で座れないほど混んでいるとは思っていなかった。
しかも、見た目はみんな普通の人。
きっと、みんなもボクのことを普通の人と思っただろう。
付き添いなしでみんな自発的に来ている。そう見えた。


1時間近く待たされ名前が呼ばれた。
いきなり先生との診察。
「どうしたんですか?」
初老のベテランの先生が優しい口調で質問してくる。
「ちょっと上司と会わなくて頻脈の発作が起きるようになりました。」


「そう、大変だね。人事の人ももうちょっと考えてくれたらよかったのにね。」
ボクは苦笑いで答えた。
「仕事は大変そうだね。近くに似たような店が出来たしね。」
先生は、やさしい口調でボクを柔らかな毛布で包み込んでくれるような雰囲気を作っていた。
感情のコントロールが出来ないボクは泣きそうになるのを堪えた。
でも、聴かれたことにしか答えられないボク。
もっとこっちから話をしなければならないのに出来ない。そんなボクがいた。


心電図を測った。異常なし。
再び先生の診察。
「心臓は大丈夫。しっかりと動いています。」
ボクはホッとした。先天的なものではない。
「強いストレスを受けすぎたんだね。発作が起きるのはそのせいだよ。」
やっぱりストレスだったのか・・・
最後に先生はボクにこう言った。


「あなたみたいな若いコでもこういう(心療内科)ところにまっすぐに来るようになったんだね。
ちょっと前は普通の内科に行って心電図に異常がないということで帰されて
そのまま重度の鬱病になってしまうことが多かったんだよ。
よく、うちに来てくれたね。」


やはりボクは、心を病んでいた。
セルシンという安定剤とインデラルという狭心症の発作の予防薬を処方してもらった。
その日に彼女と実家に電話で連絡した。


「よかったねぇ。ホントによかった。(鬱病になってなくて)なんともなくてホントによかった。」


彼女が電話口で珍しく大きな声ではしゃぐように言った。
ボクはその声を聴いて泣かずにいられなかった。


「もうすぐ帰省するから・・・」かすれた声で言うと
「うん。いろんなとこ行こうね。」


彼女が答えてくれた。