朝がくることに怯えていたくはない。

病院に行った。
11時ごろの病院は空いていて、すんなり自分の番が来た。


「今日は、時間がありますから少しお話をしましょうか?」

先生の方からそう言っていただいた。
仕事のこと生まれ故郷のこと
帰省したことそして今の自分の症状のこと・・・


「ボクの症状は何なのですか?」


「ん・・・病名はつかない。しいて言うなら
不安性障害(不安障害)だよ。」


鬱じゃなかった。病名もつかないほど軽かったことも判明。
だが今は、極度に自信を失くしている状態なので
気分が上向かない状況になっている。


「・・・ボクは治るんですか?」

思い切って聞いてみた。
「この病気をかかえたまま仕事を続けてる人もいる。
あなたの場合は、人間関係からきてるから環境が変われば良くなる。
地元にかえれば一発(で治る)かもしれない。」
そしていつものやさしい口調で話し続けた。
「そんな人間もいるってことだよ。少しずつそれを理解していけばいい。
決して焦ってはいけない。時間をかけてゆっくりとゆっくりと。」
そんなやさしい語りがけにボクの感情は大きく揺れだす。


「先生。ボクは、まだやさしくされると泣きそうになるんです。」


「わかっているよ。タネを明かせば今もそうなっているのがわかっていたよ。」


ボクはいままで、
寂しくなって夜に友達や彼女や実家に頻繁に電話をかけるということがなかった。
だけど、帰省から戻ってからそんな行動が目立つようになった。
電話代がすごく怖いんだけど・・・
そのことを先生に話した。


「人間らしくなってきたってことですよ。」


ボクは、寂しいという感情も
どこか無意識の中に消し去っていたようなところがあった。
直感で判断し行動をとるところがあって
みんなから『自由人』と言われていた。
その反面、映画やテレビを見ては部屋でひとりで泣いていたりもした。
「涙を他人に見せたくなかった」がいつの間にか
「弱い姿を見せたくなかった」に変わり自分を追い詰めていた。


ボクは、弱いところを持った普通の人


合わない上司がいるかぎりは病気も長引く。
だったら、ボクは逃げるw


『逃げるが勝ち』


異動が叶うのであれば部長に相談する。
これが出来る職場だから大いにやらせてもらう。
降格したってかまわない。理解のない上司と戦うのは無理だ。
今のボクにはある意味危険すぎる。
プライドもクソもあったもんじゃない。
こっちは命や人格の崩壊がかかってるんだ。